ABOUT











スズキ カプチーノに乗っています。

購入当時は、自身11台目にして、4台目のセカンドカー。

購入前まではオデッセイ1台体制となり、車を走らせる楽しみ、弄る楽しみなど、

車全般の趣味から遠ざかるというか距離を置いた感じになっていまして、

当時は専ら余暇の過ごし方はパチンコとゴルフ。

しかしながら、再びセカンドカー熱が高まり、

最初はアルトワークスを、やがてホンダビートを中心に中古車市場を物色。

カプチーノにも関心はありましたが、相場感としては高く、選択肢の視界外に置いており、

実車を見たりドライブしたりということはしませんでした。

ある日、地元の新聞広告の中古車欄に1台のカプチーノを見つけ、

条件的からみても十分に安価に感じたられたものの、車はピンキリ、

ダメ元の、何かの用事のついでぐらいの感覚で現車を見にいくことに。

実物を初めてその気になって間近で見て、シートに座り、

高鳴る感情を止められずそのまま試乗、そしていろいろな意味で非常に驚かされました。

ここでロックオン、無理しながらの予算内での即決。

これを機会に、パチンコとゴルフには何ら未練なく、あっさりと辞めることになりました。

そして、このカプチーノと生涯、付き合うこととなります。

つくづく、車を買うきっかけ、タイミングというものはわからないものです。

この車体が安かった理由は、私の記憶では購入年にイニDに登場したばかりで

一般的に人気に火が点く少し前だったこと、販売店が大衆車メインを扱う一般店で

相場感を精緻に価格に表現していなかったこと、

今から思えば実用性に乏しいこともあり、まだ軽オープンの人気が今ほどでは無かったようにも思えます。

さらに、右後方部を軽く当てており、一応は事故車扱い、

当然ながら実走行に全く影響はないのですが、価格を下げていた要因となっていました。

そもそもカプチーノのタマ数は専門店でも無い限り当時でも少なく、

これまで長年乗ってきた印象も合わせて言えば、車体としては大当たりです。

まったくもって、よい出会いだったと思います。








INTRODUCTION

1991年11月発売。

軽自動車の枠で、フロントエンジン・リアドライブ(FR)を採用した軽スポーツカーである。

1989年の東京モーターショーに参考出品し、当時の鈴木修社長(後に会長)が「発売する」と表明していた。

アルトワークス用に開発されたF6A型DOHC3気筒12バルブターボ(インタークーラー付)を縦置きし、

軽自動車の自主規制値めいっぱいの64PSを発生する。

ロングノーズ・ショートデッキのスポーツカースタイルを採用し、ルーフは3ピース構成で取り外せばトランクに収納できるため、

フルオープン、タルガトップ、Tトップの3つの形態を選択できる。

ドアのアウターハンドルはセルボモードと共通の物が使われていた。

同時期に市販されていた軽自動車のスポーツカーの中で唯一のFRレイアウトで、

フロントアクスルより後部にエンジンの重心を位置させる「フロントミッドシップ」を目指し、

フロント51対リア49という重量配分を実現している。

またエンジン縦置きで生まれた左右スペースを活かし、軽自動車初の4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用していた。

車体剛性の確保には、プロペラシャフトを通すセンタートンネルと、大きな断面積を持つサイドシルを利用しており、

車内容積については「世界一居住空間の狭い車」と表現した自動車雑誌もあった。

ボディーやルーフの各所にはアルミニウムを使用し、

純正装着品としては日本最軽量となる14inchアルミホイールも用意されるなどの軽量化も行われている。

ブレーキは4輪ディスクで、フロントにはベンチレーテッドタイプを採用し、オプションでABSやトルセンAタイプLSDも装備が可能だった。

初期モデルは英国でも発売され、英国輸出に向け、ウィンカーやリアフォグなど英国の法律に適した変更はされたものの、

140km/hリミッターはそのままで輸出された。

ドイツでも販売されドイツは右側走行だが、運転席配置は変更されていない。

1997年12月に生産終了後、1998年10月、バブル崩壊に伴うスペシャルティカー市場の低迷と

軽自動車の規格変更による車種再編に伴い、セルボモードとともに車種整理の対象となり、販売終了。

生産・販売期間が7年間、総生産台数は26,583台であった。





DEVELOPMENT
開 発
プロジェクト
1987年に開発コードネーム「U.L.W P-89(ウルトラ・ライト・ウェイト・スポーツ プロジェクト89)」でプロジェクトがスタート

マツダがAZ-1でガルウイングを採用するとの情報が入り、

それに負けないインパクトが求められたことから、屋根の開発が決まっていった

デザイン開発責任者、モーターショープロジェクト、商品コンセプト、エクステリアデザイン主担当:片岡 祐司

プロトタイプ
開発時の車重の目標値は450kg。そのため各パーツは軽量パーツをふんだんに使って開発がすすんだ

構成パーツと重量
ボディシャーシ(CFRPカーボン・ファイバー製)カーボン・モノコック・ボディ 48.0kg   アウターパネル(カーボン・テミクロン製)

ボンネット 5.1kg   フロントバンパースポイラー 2.5kg   リヤサイドパネル 7.8kg   トランクリッド 1.5kg

スカットル 3.1kg   ロールバー 2.1kg   ドア 1.4kg   ドア・インナー 1.4kg

インストゥルメントパネル 2.8kg   コンソールボックス 0.5kg   リヤシェルフ 1.8kg

機構部品
エンジン
アルトワークスのF5Bツインカムターボエンジン(547cc:64ps/7500rpm:7.8mkg/4000rpm)を縦置きに変換

ピストンはFRMピストン

駆動系
キャリーのミッション   キャリイのデフ

サスペンション
4輪独立ダブルウィッシュボーンサスペンション(アルミ鋳造製)
フロントアッパーアーム 1.3kg   フロントロアアーム 2.05kg   リヤアッパーアーム 1.25kg   リヤロアアーム 2.1kg

ダンパーユニット プリロード可変式 Koni8811

ブレーキ
キャリパー  フロント カルタス1300GT-i用   リヤ アルト用   ディスクローター アルト用   マスターバック アルト用

その他
逆アリゲーター式ボンネット・ヒンジ

サイズ
全長3195mm   全幅1395mm   全高1120mm   車重480kg

ホイールベース2060mm   トレッド1220mm   タイヤサイズ165/60R14(ポテンザRE71G)

発売決定秘話
東京モーターショーを取り上げた当時の深夜番組「11PM」に自動車評論家の徳大寺有恒氏が出演し、

「スズキの社長が発売すると言っていた」と発言したことから市販に向けて開発が進んでいくこととなる。

翌日に収録された所ジョージの番組に出演したスズキの開発チームの社員が

「昨日イレブンで社長が言ったから発売されるんでしょうね」と言っていることから、社員も発売されるとは考えてなかったことが伺える。

量産車開発
89年の東京モーターショーから次回東京モーターショーまでの間に市販することが決定したが、

軽自動車の規格が、排気量が550ccから660ccに、車格サイズが一回り大きく変更された時期に重なったため、

非常に多くの問題をクリアしなければいけないなか、

約1年6ヶ月という常識では考えられない短い時間の制限のなかで急ピッチで量産車開発が行われた。

開発のポイントは、前後重量配分をいかに50:50にもっていくかということと、全高を含めて限りなく低くすることがポイントとなった。

そのため、エンジンはフロントアクスルの後方へ、バッテリーはエンジンルーム後端へ、ガソリンタンクをリヤアクスル前方へとし、

ドライブシャフトをフロアトンネルを高く持ち上げて着座位置を低くすることはボディ剛性を上げることにも繋がった。

その間、スズキがカプチーノを、マツダがAZ-1を発売するため開発中との情報を受けたホンダは、

急遽トゥデイのボディシャーシをそのままに、エンジンをミッドシップにレイアウトした「ビート」を開発。

両車に先んじてビートを発売する。

スズキがカプチーノの公認を取るために運輸省(現在の国土交通省)に書類を提出した際、

運輸省の役人側から「こんな過激な車は承認できない」と書類の受理を拒んだが、

既にホンダがビートを発売していることを盾にして認可にこぎつける。

スズキにしてみれば

カプチーノを出すことを知ったホンダがトンビに油揚げをさらうようにビートを先に発売したことを腹立たしく思っていたが、

このケースではそれを逆手に取って認可を受けたことになる。





SALE
発売
1991年10月7日
スズキは11月1日からカプチーノを発売すると発表。

発表されたスタイルは東京モーターショーで見られた「P-89」のスタイルを踏襲し製品化されたものであった。

発売日 1991年11月1日   発売価格 1,458,000円(税別)

プロローグ
スズキは軽自動車のトップメーカーとして、これまでさまざまなカタチで、走る楽しさと使いやすさを追求してきました。

第2次軽自動車ブームを創造したアルト、軽自動車を超える質感を実現したセルボモード、

マルチパーパスカーとして機能と合理性をめざしたエブリイ、20年連続年間販売台数第1位の実績と信頼が光るキャリイ、

雪道やラフロードを軽々と走破するジムニーなど、セダンからコマーシャルカーまで幅広い分野で、

軽自動車の多様な可能性を提案しつづけています。

その可能性をさらにひろげ、次代へ向けて大きく踏みだすものとして、

1989年の東京モーターショーでプレゼンテーション(参考出品)したのが、オープンマインド2シーター「カプチーノ」です。

軽自動車は、いまや次々と活躍のフィールドをひろげ、さらに大きな未来を開いている。

そう主張するカプチーノは、おかげさまで予想以上の支持をいただき、主張は確信に変わりました。

あれから2年。

スズキはこの小さなオープンモデルに、より磨きをかけ、多くの新機軸をも取り入れて、いま再び市販車として世に問います。

乗る人それぞれの素敵な暮らしにベストな車をお届けしたいと考えるスズキから。

Personal Bestの思想を、また一歩進める一台です。(広報資料より)

スタイル
東京モーターショーで発表されたショーモデルの基本フォルムを踏襲し、

全長を軽四輪の新規格での拡大とともに100mm延長させた。

ロングノーズ・ショートデッキ、2シーター・フルオープンの姿は、これまでの軽四輪には無かったスタイルであった。

特にエンジンレイアウトをFRとしたことは画期的で、

同時期に発売されたビートやAZ-1などのミッドシップレイアウトではロングノーズ・ショートデッキのスタイルは実現できず、

FFレイアウトのエンジンをそのままリヤに移植する形となったライバルとは思想が全く違うものであった。

キャラクターラインを使わずに、曲面だけでウェッジシェイプを作り出したスタイルも特徴的。

先行して発売されたユーノス・ロードスターが採用したリトラクタブル・ヘッドライトは採用せず、

車に表情を持たせるスタイルを採用している。

雑誌紹介
K-CARスペシャル   Vol.28   1991年11月30日発行

タイトル「超ド級Kスポーツ『スズキ・カプチーノ』のすべてを速報

発売当初
初生産分で純正オプションのCDチェンジャーをトランクに取り付けるとトランクフードが閉まらない事案が多発した。

原因は取り付けステーの採寸ミスで、チェンジャー本体にトランクアームが当たっていた。

すぐに対策品が出た。

海外販売
当初国内だけの販売を予定していたが、モーターショーを通じて英国スズキからの強い要望があり、

カプチーノは海外ではイギリスでも発売され、英国ではオーナーズクラブ「SCORE」も立ち上がった。

イギリス輸出台数:1,182台

英国仕様の特徴
イギリス国内での規格にあわせて変更されている。

バック・ランプと同形状のリヤフォグ

フロントウィンカーが2分割され、ポジション・ランプがセットされている

サイドマーカーが球面

エアコンレバーが凹凸規制のため引っ込んでいる

速度計がマイル表示(km/h併記)

オド・メーターがマイル表示

メーター内のワーニングランプ類

日本仕様:シートベルト警告灯 ⇒ 英国仕様:エンジンチェックランプ

日本仕様:マフラー異常温度警告灯 ⇒ 英国仕様:ハザード表示灯

日本仕様:エンジン警告灯 ⇒ 英国仕様:パーキングブレーキ(サイドブレーキ)作動灯

受賞
1992年 Auto Design   Gold Medal Winner for Best Sports Car under £20,000.

1993年 グッドデザイン選定商品

1994年 IBCAM BRITISH STEEL Auto Design Awards   Best Sports Car Under £20,000

スズキのホームページ
1997年当時のスズキのホームページに紹介されたカプチーノのページ

ラインアップ   価格表

販売終了
1998年半ばにカタログから消え、同年11月に最後の1台を発売して販売は終了した。

最後の1台はZ1D(ブリティッシュグリーンパール)であった。

国内総販売台数(輸出含まず):26,480台(26,474台、26,583台の説あり)

販売終了の主な理由は、販売台数の不振

新しい軽自動車の規格に含まれる側面衝突テストがクリアできないことが挙げられる。

特に、側面衝突テストでは、ドアの上面(窓との境目)の高さで行われるため、

ドアを高くするというデザイン上の問題が大きかったようである。





THE FORM
型式
EA11R   スタンダードモデルⅠ前期
いわゆる「前期型」と呼ばれるE-EA11Rには、さらにⅠ型とⅡ型がある。
ここではⅠ型について記述する。
発売日
1991年(平成3年)10月7日

スズキは11月1日よりカプチーノの発売を開始すると発表。

販売台数
17,840台

価格
1,458,000円(税別)

車体色
0DE(サテライトシルバーメタリック)   0PZ(コルドバレッド)

カタログ機種
車両型式 EA11R   補助番号 CAXF   類別 003   車台番号 EA11R-100004~118243

車台番号のうち、117081~118243までの間に、リミテッドⅠが400台存在する。

メーカーオプション車
ABS&エアバッグ&LSD(セットで装着)   価格:1,698,000円   カタログ機種   車両型式 EA11R

補助番号 CAXF-BA   類別 004   エンジン型式 F6A

1992年(平成4年)中頃までの車両は走行距離メーターが5桁。それ以降は6桁。

スタンダードモデルⅡ前期
いわゆる「前期型」と呼ばれるE-EA11Rには、さらにⅠ型とⅡ型がある。

ここではⅡ型について記述する。

発売日   1993年8月

生産台数   4,420台

スタンダードモデルⅠ前期からの主な変更点

エアコンガスが、フロンR-12からフロンR-134aとなった。

リヤウィンドーのアウターガーニッシュがリベット止めとなった。

車体色のうち、0DE(サテライトシルバーメタリック)が1VN(マーキュリーシルバーメタリック)に、

0PZ(コルドバレッド)がY28(ソリッドレッド)に変更され、新たに0VP(ダーククラシックジェイドパール)が追加された。

車両型式 EA11R   補助番号 CAXF-2

車台番号 EA11R-120000~124117

車台番号のうち、121262~123365までの間に、リミテッドⅡが1000台存在する。

車台番号のうち、123366~124117までの間に、リミテッドⅢが453台存在する。

リミテッドⅠ
200分の1の幸福。

カプチーノに200台限定モデル、誕生。

全国200台限定のカプチーノリミテッドが生まれました。

ボディには、青空に映える新色をたたえ、

インテリアの味わい深さは、ステアリングを握るたびに増していきます。

どこまでも走っていけそうな、特別なカプチーノ。

200人のドライバーと、その大切な人のオープンマインドのために生まれました。 (カタログより)

リミテッドⅡ
誰を乗せて走りましょうか。あ、いい風が吹いて来ました。

風と走る楽しさが、さらに気軽に、そして小粋になりました。

カプチーノ リミテッドの誕生です。

カプチーノが持つ風との一体感はそのままに、専用パワーステアリングを採用。

軽快でリズミカルな走りが身近になりました。

自然の中へ、都市の中へ。泳ぐように、舞うように。

お隣はどなたですか。(カタログより)

リミテッドⅢ
ブラック・カプチーノ。流れるように、走りぬけ。

専用車体色サターンブラックメタリックに身を包んだ限定車、ブラック・カプチーノの誕生です。

ルーフ&ピラーまでボディカラーと同色化された美しいフォルム。

スポーツマインドをかきたてる専用シートと新開発カーボン調インパネ。

そして、自然なフィーリングを実現した全域制御型パワーステアリングなど。

カプチーノが持つ小粋なイメージを、さらにスポーティに仕上げました。

街の中を、自然の中を、自在に駆けぬけるブラック・カプチーノ。

日本の道を、流れるように、走りぬけ。(カタログより)

カラーバリエーション
サテライトシルバーメタリック(0DE)(スタンダードモデルⅠ前期)

コルドバレッド(0PZ))(スタンダードモデルⅠ前期・スタンダードモデルⅡ前期)

マーキュリーシルバーメタリック(1VN)(スタンダードモデルⅡ前期)

ダーククラシックジェイドパール(0VP)(スタンダードモデルⅡ前期)

ディープブルーパール(1FG)(リミテッドⅠ・リミテッドⅡ)

サターンブラックメタリック(0DG)(リミテッドⅢ)





CM
コマーシャル
テレビCM
カプチーノのコマーシャル・メッセージ(CM)の媒体は、

自動車専門雑誌等への紙媒体が主であり、カプチーノ単独のテレビCMは存在しない。

ただ、当時の同社アルトのCMの最後に「カプチーノ、好評発売中」という広告があった。

ラジオCM
ラジオではCMが有ったとの情報がある。

ラジオの内容

女:昨日カプチーノにあたしじゃない女の人と乗ってたでしょ

男:あーそれは同僚の山田だよ

女:ウソ!髪の毛が長かったわ

男:山田はロンゲなんだ

女:スカートはいてたわ

男:山田はスコットランド人なんだ

(カプチーノの商品説明のナレーションが入る)

女:あっ、吸殻に口紅!

男:しょうがないなぁ、山田は





CHRONOLOGICAL
年表
1987年
開発プロジェクトスタート

1988年

1989年
東京モーターショー 参考出品

1990年

1991年
11月1日 販売開始

1992年
英国 Auto Design92 デザイン大賞&スポーツカー部門賞

1992年度グッドデザイン賞受賞   受賞番号:92M0888   受賞対象名:軽乗用車

ブランドなど:カプチーノ E-EA11R   部門:商品デザイン部門   受賞企業:スズキ株式会社 (静岡県)

1993年
6月3日 リミテッドⅠ発売

8月   EA11RⅡ型発売

1994年
3月1日 リミテッドⅡ発売

9月   リミテッドⅢ発売

1995年
5月  EA21Rへマイナーチェンジ

1996年

1997年
3月 EA21RスタンダードモデルⅡ 発売

1998年
11月 販売終了

1999年
10月10日 第1回OPENCafe開催(グリーンピア恵那)

2000年

2001年
8月26日 フレイザー(FRASER) FC-4発売

2002年

2003年
4月13日 第1回「西み(西日本カプチーノ・オーナーズ・ミーティング)」開催(与島)

2004年

2005年
東京オートサロンに「PUCHISCHE」出品

2006年

2007年

2008年

2017年
2月6日 『カプチーノ』のサービスキャンペーンを国土交通省に届け出

補給部品として販売したシリンダーブロックに、原動機型式の「K6A」の打刻がないものがあるとした


CELEBRITY
有名人
バーニー・エクレストン
F1界のドンであり、イギリスの長者番付に載る億万長者。

推定資産20億ポンド以上。

モンテカルロ・ラリーの会場にカプチーノに乗って現れ、「僕の新しいコレクションさ」と言った。

ポール・フレール
世界一有名なモーター・ジャーナリスト

1992年4月6日、

当時75歳のポール・フレールが自動車雑誌「CG(カーグラフィックス)」の30周年のイベントのために来日し、

菅生サーキットで用意された11台の世界中の車を試乗した。

当日試乗した主な車は以下のとおり。

スカイラインGT-R

カプチーノEA11R

ユーノス・ロードスター

NSX

RX-7 FD3S

MERCEDES-BENZ 500SL

FERRARI 348tbF

ERRARI 512TR

PORSCHE 911 CARRERA RS

その中にカプチーノが含まれており、かなりお気に入りの様子だった。

以下、カーグラフィックTV1992/6 №369でのポール・フレールのインタビュー。

「こりゃあ、いいね。すごく楽しいよ、本当に64PSなのかい?信じられないくらい良く走る。」

「パワースライドまでできるんだから。こんな小さな車で!オーバーステアしてくれるなんてね。」

「ビートよりもうんと楽しいよ。ビートはアンダーステアが強すぎてあまり面白くないからね。」

--コントロール系はどうですか?

「全く問題ないね。この車はいい意味で楽しいオモチャだね。素晴しいよ。」

「こいつは僕の孫娘の18歳の誕生日にプレゼントしなくちゃね!!」

--スタイルは?

「僕は好きだよ。何となく、フロッグアイのスプライトを思い出させるね。」

当日のベストタイムは2分3秒47だった。

同じ日本のオープンカーであるユーノス・ロードスターをその後試乗し、カプチーノとの比較で、

「やっぱりカプチーノよりもいい車だね。」

「恐らくは、タイヤの選定がうまくいってるんだと思うよ」

「カプチーノは、スリップアングルがつきすぎるんだけど、こいつはちょうどいいくらいだね。」

「ラップタイムはカプチーノと変わらなかったんじゃないかな。」

1分58秒98と聞いて、

「ふーん。4.5秒も速いのか。まあストレートでの差だね。」

--もし自分が乗るとしたら?

「ユーノス・ロードスターだね。」

--カプチーノじゃないんですか?

「いやあ、あれは僕の孫娘用さ。」

ジェレミー・クラークソン
TopGearで司会を務めるジャーナリスト

辛口の批評で知られるが、彼のカプチーノのレビューを見ると、かなりお気に入りであったことが伺える。

"If ever the perfect car was built for summer in the city, it's the Suzuki Cappuccino.

This is an open-topped car which is set to turn the sports car market

on its head with its tiny design and even smaller price tag.

In many ways the Cappuccino takes off where the MG Midget left,

but of course, it bares a Japanese badge not a British one.

The diminutive convertible looks great from every angle - the shape,

the size, the styling, everything about it is perfect....It is everything a car should be.

It's great around town, especially in heavy traffic,

it offers some practicality in terms of mobility - there'll never be a time you can't park it - and economy,

it's a beautiful design, and it makes a good soft top and hard top. I love it."

もし、都会の夏のために車を造ったとしたら、それはスズキ・カプチーノということになる。

このオープンカーは、小さなデザインよりもっと小さい値札をスポーツカーマーケットの頭の上に提示した。

多くの点でカプチーノは、MGミゼットを出発点としているけれども、

もちろん、それは英国のものじゃなく日本の車だと主張しています。

この小さなコンバーチブルは、すべての角度から大きく見える形、サイズ、スタイリングをもっており、そのすべてが完璧です。

...それは、すべての車がこの車のようでなければならないということです。

特に交通量の激しい場所で、それが街中において機動性と僅かですが実用性を提供してくれます。

-あなたがそれを駐車することができない時が決してありません-

そして、このカプチーノは経済で、美しいデザインです。

そのうえオープンカーにもなり、ハードトップにもなるんです。

私はこの車が大好きです。

ラルフ・シューマッハ
ドイツ生まれの元F1レーサー。

兄は7度のワールドチャンピョンになったミヒャエル・シューマッハー。

フォーミュラ・ニッポンの初代チャンピョン。

2008年よりDTM(ドイツツーリングカー選手権)へ参戦。

2008年DTM第1戦でラルフ・シューマッハが赤いカプチーノのボンネットを開けている画像が放映され、

オーナーではないかとの憶測が流れているが、

抽選で選ばれたファンがカプチーノのオーナーで、その人の車を見ている姿であった。

ホームページ上でカプチーノのボンネットにサインする姿が見られる。

きたろう
シティーボーイズのメンバーとして有名。

1998年に放送されたスズキのコマーシャルでは『ゲゲゲの鬼太郎』の主題歌の替え歌を歌っていた。

愛車がカプチーノであり、ラジオのトークの中で、高速道路でパンクしたエピソードを紹介。

松尾良彦
元日産自動車のデザイナー。

フェアレディZ(S30Z)をデザインしたことで有名。

詳しくはスズキ・カプチーノブックプラス CAPPUCCINO乗りにささげるファンBOOKに紹介されている。

呉エイジ
一世を風靡した有名サイト 我が妻との闘争の作者。

マックをこよなく愛し、ホームページ作成を趣味とする呉氏の、妻との壮絶なバトル(全敗)が話題になった。

妻に追い出された呉氏の行き先は、県営団地の駐車場に置かれた愛車カプチーノである(泣)

肩書   「冬でも車はフルオープンでビーチボーイズを聴く会」会員

日生かおる
漫画家

代表作:「ブルヴァール」全5巻

車好きで、代表作「ブルヴァール」は車マンガ。

個人的にもカプチーノを所有してかなりのお気に入りであったが、事故のため廃車となる。

「ブルヴァール」にも随所にカプチーノが出てくる。

ジャスティン・ガーディナー
モーガンジャパンのブランドマネジャー

古い「スズキ・カプチーノ」をいまでも愛用するジャスティンさんは、スズキの660cc 3気筒を積む「ケータハム160」の仕掛け人である。

日英合作の160は、日本でのケータハム販売を急伸長させた。





THE BRITISH SPECIFICATION
英国仕様
当初国内だけの販売を予定していたが、モーターショーを通じて英国スズキからの強い要望があり、

カプチーノは海外ではイギリスでも発売され、英国ではオーナーズクラブ「SCORE」も立ち上がった。

また、SCOREからのニーズから、Cappuccino SPORTというショップブランドも立ち上がり、

オリジナル・グッズの販売から、チューニングパーツの開発、日本製アフターパーツの販売等を行なっている。

イギリス輸出台数:1,182台

英国仕様の特徴
イギリス国内での規格にあわせて変更されている。

バック・ランプと同形状のリヤフォグ。

フロントウィンカーが2分割され、ポジション・ランプがセットされている。

この為ヘッドライト内にはポジション・ランプが無い。

サイドマーカーが球面形状。

メーターユニット(マイル表示、インジケーター表示他)。

スピードリミッターが解除されているとの噂もあったが、日本仕様と同様である。

エアコンレバーが凹凸規制のため引っ込んでいるとの噂もあったが、同じものが使われている。

オーナーズ・マニュアル
英国仕様のオーナーズ・マニュアル。

日本向けのオーナーズ・マニュアルを英語表記しただけのものを作成したため、

英国仕様の特徴であるスピードメーターのマイル表示がkm/h表示であったり、

メーター内のインジケーターの違い等が日本向けのままとなっていることから、追補版とセットになっている。

メーター
部品番号:34100-80F30

速度計がマイル表示(km/h併記)

オド・メーターがマイル表示

メーター内のワーニングランプ類

日本仕様:シートベルト警告灯 ⇒ 英国仕様:エンジンチェックランプ

日本仕様:マフラー異常温度警告灯 ⇒ 英国仕様:ハザード表示灯

日本仕様:エンジン警告灯 ⇒ 英国仕様:パーキングブレーキ(サイドブレーキ)作動灯

フロント・ウィンカー
ウィンカーとポジションライトが一体化した仕様となっている。

カプラーが3極となっているため、そのままでは取付できない。

ヘッドライト
ウィンカーとポジションランプを一体化したことにより、

日本仕様ではヘッドライトのロービーム内にあったポジションランプが取り除かれ、

裏面から見てもポジションランプの取り付け穴は空いていない。

サイドマーカー
後方からの視認性のため、出っ張った形状となっている。

同世代のワゴンRワイドやワゴンRプラスのサイドマーカーと、見た目はほとんど同じ形状であるが、ユニットの形状が全く違う。

フェンダーに空けられたサイドマーカーの穴の形状が違うため、

英国仕様のものを付けるためにはフェンダーも購入しないと取り付けできない。

バックフォグランプ
形状はバックランプと同じ。レンズが赤くなっただけのもの。

カプラーは2極だが、日本仕様のバックランプとは形状が違う。

リヤデフォッガと同形状のスイッチがメーターパネル左側に付く

フロアマット
Cappuccinoのロゴは刺繍されている。





OPTION
オプション
オーディオ
カプチーノに用意された専用オーディオはクラリオン製。

ヘッドセットには「Cappuccino」のロゴが入っているカセット・ラジオ・CDコントローラー内臓のもの。

CDオートチェンジャーは6連奏で、専用ブラケットを使用してトランクルームにセットされる。

スピーカーはツィーターとのセットで、ツィーターはインパネ前部に装着されるよう設計されている。

また、サブウーファーは当初助手席下に装着されると言われたが、そのスペースは無く、助手席のフットスペース前部へ置かれた。

フルセットで161,300円の価格は、その内容(含む性能)からするとやや割高であった。

オーディオセット
AM/FM ETRカーステレオ   CDオートチェンジャー   フロントスピーカーキット   サブウーハー

161,300円(本体価格146,300円+標準取付費15,000円)

AM/FM ETRカーステレオ   99000-79D19

63,000円(本体価格60,000円+標準取付費3,000円)

出力15W×4、フルロジックメカコントロール、CDオートチェンジャーコントロール機能内蔵

簡単操作でジャストチューニング。お好きなプログラムや情報をキャッチ。

CDオートチェンジャー   99000-79D21

51,500円(本体価格48,500円+標準取付費3,000円

6連奏CDチェンジャー。専用ブラケットで、トランクルームにセット。

フロントスピーカーキット   99000-79D2

18,000円(本体価格10,000円+標準取付費8,000円)

フロントスピーカー・ツィーターのセット

フロントスピーカー/16cmハイパワー、最大入力25W

ツィーター/インパネ装着、高音再生専用、最大入力25W

コックピットで、迫力のサウンドを体感。ツィーターが高音をクリアに再生

サブウーハー   99000-79C83

30,300円(本体価格27,800円+標準取付費2,500円)

低音域をパワフルに再生する高性能サブウーハー

臨場感のある音が楽しめます

ニー・パッド
膝の両脇にセッティングされ、安定したドライビングポジションをキープする。

純正のシートは、乗り降りの不便さを解消するため、太もものホールド性が犠牲になっている。

このため、コーナリング時の遠心力にドライビングポジションをキープできない。

このニーパッドにより、膝で遠心力に対応し、ドライビングポジションをキープする。

部品番号:99000-99023-599

定価14,500円(本体価格11,000円+標準取付費3,500円)

素材:ウレタン黒   ドア側・コンソール側のセット

ひざの両脇にセッティング。安定したドライビングポジションをキープします

イグニッションキー照明
部品番号 99000-79C49-003

8,100円(本体価格4,600円+標準取付費3,500円)

フロアイルミネーション
ウッド調インパネ

部品番号:99000-990D9-W11

定価:45,000円(本体価格35,000円+標準取付費10,000円)

メータークラスター・インパネガーニッシュ・インパネセンター・アッシュトレーリッドの4点セット

シフトノブ
ナルディ製シフトノブ   5速マニュアルのシフトパターンが刻まれたシフトノブ。

EA21Rのアクセサリーカタログにも記載されていたが、廃盤となった。

プレステージ(ブラックレザー)として現在もナルディより発売されているが、こちらはシフトパターンが刻まれていない。

NARDI PRESTIGE LINE LEATHER BLACK

パーツナンバー:28113-80F10

定価8,000円

ステアリングホイール

ナルディ製ステアリング   Super GARA3

定価:58,800円

EA11Rのオプションパーツリストには掲載されていたが、EA21Rのオプションパーツリストからは記載されなくなり、廃盤となった。

フロアマット
ノアール

カプチーノ用として作られたフロアマットは廃盤となっており、

「Cappuccino」の文字が消えて「SUZUKI」の文字が入った汎用フロアマットとなっている。

素材:BCFナイロン

定価:11,000円

部品番号:99000-99004-Y16

ブラックタイト

ほとんどのオーナーが上記のノアールを購入したため、非常に珍しい。

薄く作られているため、残存するものも経年使用により痛みが激しく、綺麗な状態のものは珍しい。

廃盤となっているため、現在では手に入らない。

素材:ポリプロピレン

定価:8,000円

部品番号:99000-99004-B14

英国仕様のディーラーオプション
ステップガード   シートカバー   トノカバー   リヤネット   エクステリア

BBSホイール
ドイツではクロススポークと呼ばれる、BBSの特徴と言われたメッシュホイール。

BBS RG001によるカプチーノ専用サイズのホイール。

日本BBS   初期のホイールで、ワシマイヤー製。

同時代に「いすゞジェミニZZハンドリングbyロータス」が同じデザインのホイールを採用しているが、

こちらはPCD100であり流用はできない。

4本全て揃えると20万円を超えるため、ほとんど売れることはなかった。

既に在庫はなく、カタログ落ちしていることから、入手は困難。

データ   定価 49,000円/1本(発売当初・税別)   サイズ 14×5J-4H114.3

品番 99000-990D7-001   重量 4.4kg

電動リモコン・ミラー
2シーターのカプチーノは、ドアミラーへのアクセスが容易であることから、

オプションであるこの電動リモコンミラーを装着するオーナーは少なかった。

このため、レアな装備となっている。

本体価格25,000円+標準取付費7,500円

なお、コントローラーはハンドルコラムの右、ダッシュボードの下側に隠れるように装着されるため、

中古車で購入後しばらく気づかない人もいる。

ワイパー・ブレード   スポイラーブレード
ドライバー側用のみの発売で、ウィングが付き、高速走行時、ワイパーの浮き上がりを軽減するブレード

サイズ:450mm   定価:3,400円(1本)

スノーブレード
寒冷時、ワイパーブレードの凍結防止に役立つカバードタイプのブレード

ドライバー側用   サイズ:450mm   定価:3,100円(1本)

アシスタント側用   サイズ:400mm   定価:2,600円(1本)

サイド・プロテクター

ナンバープレート・トリム

トランクリッド・スポイラー

トランク・キャリア
トランク・キャリアは3種類あり、リミテッドⅠに付属されたものと、オプションとして用意されたものとがある。

標準オプション
オプションとして用意されたトランク・キャリアは、現在もまだディーラーに行けば販売されている(平成20年12月現在)

定価16,000円(税抜き)   最大積載重量5kg

純正トランクリッドスポイラーとの同時装着は不可

リミテッドⅠ専用オプション
基本構造は同じであるが、上記のリミテッドⅠで用意されたトランク・キャリアには木製の板が用意されていたり、

キャリア後方部にストッパーが固定される形で付いていた。

メッキ処理されたキャリアは、残念ながら錆びやすく、多くの場合は色を塗ったりしてしまい、

保存状況の良いものはほとんど見られない。

また、木製の板は風雨に弱く、現状を残しているものは少ない。

マッド・フラップ

タイヤ・チェーン
中央発條株式会社による「キャブレックス・チェーン」

ボディ・カバー
ハーフボディカバー
寒冷時、ウィンドーの凍結、霜等を防ぐ目的のもので、ウィンドーより上の部分のみのカバー

色:シルバー   定価:4,500円

ボディカバー
車体全体を覆うカバーで、裏面には起毛処理され、ボディに傷がつくのを防止する処理がされている。

色:シルバー   定価:25,000円

ストライプ・テープ

動力系

LSDキット

ルーフキャリアバッグ

グローブ
材質:ギリシャ産高級ラム革   生産国:ドイツ   定価:13,800円

販促用に作られたドライビンググローブは、オプションとして発売されていた。

グローブのオマケには販促品にあるキーホルダーが付けられていた。






STYLE
スタイル
スタイル-4WAYルーフ
カプチーノの特徴である4WAYルーフは、3分割されるルーフと、

トランク前部に収納されるリヤピラー&リヤルーフの組み合わせにより実現される。

平成3年10月現在、量産車では世界初の機能であった。

なお、3分割される屋根の重量は7.3kgであり、オープンにすることによりそれだけの重量物が無くなることから重心位置が下がり、

ハンドリングが良くなる。

ハードトップ
雨の多い日本だからこそ、シール性などの耐候性が重要です。

幌タイプではなくハードトップであれば、クローズドボディと同等の耐候性を維持できます。(広報資料より)

ルーフを全て取り付けた状態
ビート等とは違い、幌を使用しないカプチーノのルーフは全閉の状態ではハードトップと同じとなる。

幌とは違い車体の剛性にも寄与している。

Tバールーフ
気軽に自然との語らいを楽しめるのがTバールーフの魅力。

ハードトップの脱着は、前後のロックレバー操作だけで簡単に。

ルーフは専用ケースでトランクに収納できます。(広報資料より)

運転席側と助手席側のルーフ2枚を外した状態で、センタールーフを残すことでTバールーフとなる。

国産でTバールーフといえば、カプチーノ発売の10年前にフェアレディZ(S130)が発売されており、

そのイメージからアメリカンスポーツカーの雰囲気が楽しめる。

タルガトップ
ハードトップを全部はずして小粋な走りが楽しめます。

軽いアルミ製3分割ルーフ(センター2.3kg、サイド2.5kg×2)のため、女性ひとりでも取扱いが簡単です。(広報資料より)

3枚の屋根を全て外した状態でタルガトップとなる。

タルガトップのイメージが強いのはポルシェであり、そのイメージからヨーロピアン・スポーツカーの雰囲気が楽しめる。

フルオープン

アルミ製リヤピラーと熱線入りガラスリアウインドーを後ろに倒して、キャビン後部に収納できます。

その収納スペースを小さくするために、あえてダブルアクションに。

またリアウインドーの収納やセットが不完全な場合、警報ブザーが注意を促します。(広報資料より)

タルガトップの状態から、リヤピラー&リヤルーフを収納するとフルオープンになる。

フルオープンカーのイメージが強いのは、フェラーリに代表されるイタリアンスポーツカーと、

MGに代表されるブリティッシュスポーツカーであり、その雰囲気が楽しめる。

ハードトップ状態では剛性が確保されるのとは逆に、フルオープン時は剛性が落ちる。

一般走行では問題ないが、サーキット走行やそれに順ずる走行時では車体が歪むこととなるので注意を要する。

一般走行でも段差を越える時など、スカットルシェイクが発生してフロントウィンドウがブルブルと震えているのが明らかに分かる。

スタイル-ボディ
ホワイトボディ
FRオープントップのスチールモノコックボディでその主な特長は次の通りである。

エプロンサイドメンバを直線状にし、前面衝突時における衝撃吸収性の向上を図った。

ステアリングハンガサポートパイプをフロントピラー部とフロアトンネル部間に採用し、

ダッシュパネル周りの強化を図ると共にボディ剛性の向上を図った。

フロアトンネル及びサイドシルの断面積を大型化すると共に、

トンネルサイドメンバ及びサイドシル2重ボックス断面を採用し、ボディ剛性の向上を図った。

リヤピラー収納部に防水処理を施すと共に、排水口を設けた。

クォータインナメンバをボックス断面とし、リヤピラー取り付け部の強化を図った。

サブフレーム
フロント及びリヤにサブフレームを採用し、エンジン、デファレンシャル及びサスペンション等の取付け強化を図った。

フロントサブフレームには、エンジン、サスペンション及びステアリングギヤボックス等が搭載され、

モノコックボディに8本のボルトで取付けられている。

リヤサブフレームには、デファレンシャル及びサスペンション等が搭載され、モノコックボディに8本のボルトで取付けられている。

ルーフ
ルーフパネルはアルミニウム製で、センタールーフ及び左右サイドルーフに分かれる3分割方式を採用した。

また、3分割ルーフの合わせ目及びウインドシールド側、リヤピラー側の合わせ目には、

排水路を十分に確保したウェザストリップを採用し、水漏れに対応している。

リヤピラー
リヤピラーはアルミニウム製のボックス断面構造を採用し、軽量化を図った。

また、コンソールボックス後方のレバー操作により、リヤピラーのヒンジ部を支点として

リヤピラーとリヤウインドガラスが一体で後方へ回転するようになっている。

さらに、リヤピラーとリヤウインドガラスの固定ロックを解除することにより、各々が車体内に完全に収納できるようになっている。

ドア

ドアはフルオープンボディの採用により、サッシュレスの3角窓付とし、商品性の向上を図った。

また、ドアヒンジ取付け部のスパンを大きくとると共に、

取付け部ピラーを強化してドア取付け強度及び側面衝突に対する強度の向上を図った。

ドア内部には、サイドインパクトビームを採用し、安全性の向上を図った。

ドアレギュレーターはXアーム式のパワーウィンドを採用し、商品性の向上を図った。

バンパー
フロントバンパ及びリヤバンパ共にPP製フェイシアタイプの大型バンパスカートを採用し、軽量化及び商品性の向上を図った。

インストルメントパネル、センターコンソールボックス
インストルメントパネル上面には、ソフトパッドを全面に採用し、メータクラスタと一体感のある形状とした。

インストルメントパネルコンソール部からフロアトンネル部全体にわたる大型のセンタコンソールボックスを採用し、商品性の向上を図った。

また、ショートストロークのシフトレバーを採用したことにより、シフトチェンジの際に肘を置く部分にはソフトパッドを設け、操作感の向上を図った。

フルオープンボディの採用により、グローブボックス及びコンソールボックスをキー付きとした。

また、フューエルリッドオープナをコンソールボックス内に配し、盗難防止を図った。





TECHNOLOGY
エンジン
F6A
EA11Rに搭載されたTWINCAM12バルブエンジン。

シリンダーブロックが鋳鉄製で、スズキのL型と呼ばれるなど、チューニング・ベースとして定評がある。

各気筒あたり4バルブ、センタプラグ方式のペントルーフ形燃焼室及び電子制御燃料噴射装置を採用し、高出力低燃費を両立している。

さらに、HVLA(ハイドロリックバルブラッシュアジャスタ)を採用し、騒音の低減を図ると共に、サービス性の向上を図った。

エンジン形式:F6A型 水冷直列3気筒縦置   エンジン種類:TWINCAM12バルブインタークーラーターボ

弁機構:DOHCベルト駆動   内径×行程(mm):65.0×66.0   総排気量(cc):657   圧縮比:8.3

燃料供給装置:EPI(電子制御燃料噴射)   点火装置:フルトランジスター式

最高出力(ネット):64ps/6,500rpm   最大トルク:8.7kg-m/4,000rpm

最大過給圧:0.9kg/c㎡   エンジン単体重量:約80kg

シリンダヘッド
カムシャフトサポート部を別体化したコンパクトなレイアウトで、金型低圧鋳造法によるアルミ合金製を採用して軽量化を図った。

燃焼室は、バルブ径を最大にとれるようにレイアウトし、ペントルーフ形燃焼室を採用して、燃焼効率の向上を図った。

K6A
EA21Rに搭載されたTWINCAM12バルブエンジン。

オールアルミエンジンで、F6A型エンジンより約11kg軽い。

各気筒あたり4バルブ、センタプラグ方式のペントルーフ形燃焼室及び電子制御燃料噴射装置を採用し、高出力低燃費を両立している。

また、カム・シャフトの駆動には、小径スプロケットによる、シングル・チェーン駆動を採用し、コンパクト化と静粛性の向上を図った。

エンジン形式:K6A型 水冷直列3気筒縦置   エンジン種類:TWINCAM12バルブインタークーラーターボ

弁機構:DOHCチェーン駆動   内径×行程(mm):68.0×60.4   総排気量(cc):658   圧縮比:8.4

燃料供給装置:EPI(電子制御燃料噴射)   点火装置:フルトランジスター式

最高出力(ネット):64ps/6,500rpm   最大トルク:10.5kg-m/3,500rpm

最大過給圧:1.1kg/c㎡   エンジン単体重量:約68kg

シリンダヘッド
カムシャフトは軸径をできるだけ小径化するとともに中空にして軽量化を図った。

カムシャフトで直接バルブを押す直打式を採用した。

燃焼室は、ペントルーフ形燃焼室を採用して、燃焼効率の向上を図った。

サーモスタット
EA11RのF6Aエンジンのサーモスタットは、

エンジンからラジエーターに行くアッパーホースにサーモスタットがついている「出口サーモスタット」式、

EA21RのK6Aはラジエーターからエンジンに入るロアーホース部にサーモスタットがつく「入口サーモスタット」方式である。

出口にサーモスタットをつけるとラジエーターからの冷却水が直にエンジンに入るので、

その時々のラジエーターの冷却条件によってエンジンに入る冷却水の温度がバラつきやすいのに対して、K6Aのように入口にサーモスタットをつけることで、

エンジンに入るところで温度を安定させることでより一定の温度の冷却水をエンジンに送ることができる。

アルミブロックのK6Aには熱膨張による寸法変化を最小限に抑えたい関係で、

この安定した温度の水を循環させることは非常に重要な意味を持ち、このためにK6Aのサーモスタットの開弁温度はF6Aよりも若干低めに設定されている。

足回り
四輪ダブルウィッシュボーンのサスペンションを軽四輪で初めて採用した。

車体への取付剛性を高めるため、前後とも60φの鋼管のサブフレームを採用。ボディ側にリジットマウントしている。

フロントサスペンション
フロントサスペンションはダブルウィッシュボーンタイプの独立懸架とした。

サスペンションアームは車体と別体になっているサブフレームにマウントされており、高い剛性を確保している。

アッパーアーム:Aアーム   ロアアーム:L型アーム

アッパアームがロワアームより短いため、ストローク時のアームの回転軌跡はアッパ側の方がロワ側より小さい円を描くため、

ステアリングナックルのアッパアーム側の方が、ロワアーム側より車体内側に入ることになる。

よってキャンバ角はネガティブに変化し、車両のロール時にタイヤの地面に対する角度の変化が少なく、

コーナリング時にも安定した操縦性を保つことが出来る。

リヤサスペンション
リヤサスペンションにはキャンバ、トーインの調整が可能なマルチリンク式のダブルウィッシュボーンを採用し、独立懸架とした。

アッパはLアームを、ロワにはフロント側にコントロールアーム、リヤ側にロワアームを設けた。

また、前後方向の剛性をもたせるため、トレーリングアームを使用している。

アーム類はトレーリングアームを除きサブフレームにマウントし、精度と剛性を確保している。

アッパーアーム:L型アーム   ロアアーム:パラレルリンク+リーディングアーム

アッパアームがロワアームより短いため、ストローク時のアームの回転軌跡はアッパ側の方がロワ側より小さい円を描くため、

ナックルのアッパアーム側の方が、ロワアーム側より車体内側に入ることになる。

よってキャンバ角はネガティブに変化し、車両のロール時にタイヤの地面に対する角度の変化が少なく、

コーナリング時にも安定した操縦性と無駄の無いパワーコントロールを保つことが出来る。

また、コントロールアームもアッパアームと同様にロワアームより短いため、

ストローク時のアームの回転軌跡はコントロールアームのほうがロワアームより小さい円を描くため、

ナックルのコントロールアーム側がロワアーム側より車体内側に入ることになる。

よって車体ロール時のトーインはより強いものとなる。

これにより、コーナリング中にリヤにかかる遠心力に対して、トーインの効果による内向力が働くこととなる。





DON'T BE SUPPOSED TO DO
やってはいけないこと

ドアの閉め方
ドアの内張りは、薄手のMDF材をビニール製の内装で化粧しており、プラスチック製のクリップで留められている。

このMDF材はかなり軟弱で、ドアを強く閉めることを繰り返すことで、内張りの上部のプラスチックのネジ部分が折れ、修復不能となる。

できるだけ、必要最小限の力でドアを閉めることを心掛ける。

オイル交換
オイル交換を怠るとタービンブローの原因となる。

チューニングメーカーのMGMがカプチーノを使用して以下の実験を行い、実証している。

共通事項

エンジン スズキ F6A

走行距離やO/H歴に関係なく、

タービンを交換するまでの期間でOIL管理が不明もしくは粗雑だったエンジンが搭載されていた車両。

原因としてOILストレーナーからターボまでの間で大量のスラッジが発見された事。

他車種で発生しなかったこと。

実テストで同結果が得られたこと。

テスト内容・・・

第一テストはOIL交換を5000km以上行わないでその後、タービン交換。

第二テストは5000km以上OIL交換を行わないで、OIL交換をしてフラッシングをしてからタービン交換。

このテストを車両を変えて2回づつ行った結果、4台共にタービンブローしました。

(タービン交換時も当然OIL交換しています。)

また、同じ状態のエンジンでフラッシングを2回行い、さらに2000kmの定期OIL交換を3回行ったあとに

タービン交換した車両ではブローしませんでした。(テスト期間5ヶ月)

以上を理由に特定させていただきました。

尚、対策は中古車においては対策のしようがないので、

過去の詳細が不明な車両についてはOILパンからタービンまでのラインを新品に交換することをお勧めします。

オイル漏れ止め剤
漏れ止め剤の中には内部でゲル化して被膜を作り強力かつ即効でエンジンオイル漏れを止める商品もありますが

オイルラインを詰まらせる可能性が高くオススメできません。

特にカプチーノのタービンへのオイルラインは細く詰り易いため、タービンブローの原因になります。

極寒時の空ぶかし
北海道の冬のようにマイナス10度以下になると、オイルは水飴のように硬くなる。

この状態で無理にエンジンを空吹かしするとオイルラインに高圧がかかり、

特にオイルエレメントを支える板バネが繰り返し高圧を受けることで、伸びきって支えきれなくなります。

それが原因で濾過されないオイルがエンジンの各部を回り、いろいろな部品の磨耗を早めてしまいます。

ですから早く暖めたいからといっても空吹かしは絶対にしてはいけません。 十分注意して下さい

キャブクリーナー
スロットルボディにはセンサ類が多数あるため、泡状のキャブクリーナー類を使用するとまれにセンサ類がショートすることがあり、

過大な電流がECUに流れECUの故障の原因になる。

このため、スズキのディーラーではキャブクリーナー類は使用しないようになっている。

整備作業上の留意点
スロットルボデーの清掃時の注意点(スズキ株式会社資料)
スロットルボデー清掃時の注意事項

スロットルボデー内に付着したカーボン類の清掃作業において、スプレ一式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルバルブや

ISCバイパス通路に吹き付けるとISCバルブ内部に洗浄剤が浸入し、

コイル線の絶縁皮膜が溶解してショートし、ISCバルブが作動不良となる場合があります。

また、コイル線がショートするとエンジンコントローラ(ECU)のISCバルブ駆動用回路に

過電流が流れエンジンコントローラ(ECU)が破損する場合があります。

つきましては下記の作業ポイントに注意してスロットルボデーの清掃作業を実施してください。

請掃作業ポイント
スプレー式洗浄剤(石油系溶剤)を直接スロットルボデーのボア内に吹き付けない。

スロットルバルブ及びボア内に付着したカーボンは綿棒に洗浄剤を染み込ませて清掃する。

ドアミラー脱着
ドアミラーを脱着するためには、ミラーの付け根のカバーを外す必要がある。

このカバーは、小さな爪で引っ掛けているだけなので、簡単に脱着ができるのだが、経年劣化により必ずといって良いほど外すときに爪が折れてしまう。

爪が折れてしまうとカバーの取り付けが出来なくなってしまい、付いているつもりでも走行中に脱落してしまう。

カバーは部品供給されておらず、手に入れるためにはミラーとのアッセン交換となり、17,000円必要となる。

鍵穴に潤滑油
鍵穴は、イグニッション、ドア、トランク、グローブボックス、センターコンソール小物入れにあるが、特にドアの鍵は経年使用により動きが渋くなる。

この時、CURE5-56に代表される潤滑油の類を注入し、一時的に鍵の動きをスムーズにする人が多いが、

シリンダー錠の構造上、潤滑油を注入することによりゴミが付着しやすくなり、逆に故障の原因となる。

基本的なメンテナンスは、パーツクリーナーで洗浄するだけで十分である。

また、鍵専用のパウダー状の潤滑剤が売られているので、こちらを使用することを推奨する。

オープンでのスポーツ走行
カプチーノはオープンカーであることから、オープン状態で走ることを前提に作られているが、

屋根がない状態でのスポーツ走行では、車体に歪みが発生する。

このため、サーキットをはじめとするスポーツ走行では、クローズ状態で走ることを必須としないと、最悪の場合スポット溶接部分が剥離することもある。

クラッチ・ディスク
純正相当品として販売されているクラッチ・ディスクには、ダンパースプリングが3本しか着いていないものがあり、

カプチーノで使用すると、我慢出来ないほどのバイブレーションが発生することがある。

これは、同じエンジン型式のNA車や横置きエンジンで使用されるクラッチ・ディスクもサイズが同じであることから装着可能であり、

しかも安価であることから流用されているケースが考えられる。

純正品のダンパースプリングは4本で、しかもダブルスプリングとなっており、振動を抑える効果が高い。

同じ症状がジムニーでも確認されており、使用は避けたほうが良い。





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