DAIHATU ESSE X スペシャル
DBA-L235S
車台番号:L235S-2019071
ブラックマイカ
ダイハツ エッセは同社のミラをベースにした軽自動車で、2005年12月から2011年9月までの約6年間販売された車である。
エッセは残念ながら現在は絶版車となっている。エッセとは、英語のESSENCE(エッセンス)に由来する。
ESSENCEとは真髄や本質を意味し、ダイハツが軽自動車の真髄を追求するという思いを込めて命名そして販売した車である。
ダイハツ エッセは短命で絶版となったため、さまざまな誤解もあるようだ。
ダイハツ エッセは人気が無かったから絶版になったわけではない。
実際は発売1か月で目標販売台数の1.5倍である7500台を受注し、たいへん好評だった。
エッセはダイハツのハッチバック型軽自動車。「Xスペシャル」はそのお買い得仕様車である。
2005年12月に登場したダイハツのエッセ。
車名の由来は英語の「ESSENCE(本質)」からで、軽自動車の本質を追求して作られた1台であった。
軽自動車は1998年の新規格後にボディサイズが一回り拡大し、
それまでの軽自動車(旧規格)に比べると走りも室内空間もワンランクアップしていったのだが、
それと同時に新車価格もどんどん上昇する傾向にあった。
特に乗用モデルの売れ筋ともなると100万円以上はザラで、ターボ付きとなるとさらに高く130万円~というのも珍しくなくなっていた。
(近年ではさらにワンランクアップし150~200万手前というグレードも珍しくない)
そんな高価格化する軽自動車市場に低価格と割り切りで勝負したのが「エッセ」である。
ちょうどスズキの8代目アルトや同社のミライースの前身的なアプローチの軽自動車で、
「安くて燃費が良い」をコンセプトとしたモデルであった。
そのエッセはデビュー当初から最廉価グレードで70万円を切る価格設定など安さが魅力のモデルであったが、
安さに加えて快適装備や上級装備を少し与え価格を抑えたお買い得仕様も複数存在した。
このうち特別仕様車ではなく、カタロググレードとして2009年9月に設定されたのがこの「Xスペシャル」だ。
XスペシャルではDグレードをベースとし、
Dグレードと同等の価格設定でありながらひとつ上の「X」グレードに準じた装備を与えたグレードで、
廉価グレードのDにプラスしてスモークガラス、キーレスエントリー、マニュアルエアコン、
インテグレートCD・AM/FM付ステレオ、デュアルSRSエアバックが標準装備となったお買い得仕様である。
フロントデザイン。
Xスペシャルでは外装上の専用パーツは特になく、見た目はベースと同じだ。
ベーシックだが若干ファニーフェイス寄りのフロントデザインは可愛らしさも兼ね備えており
主に女性をターゲットとするモデルであった。
同社のミラともまた異なる顔つきでエッセの個性ともいうべきところ。
サイドから。
Xスペシャルではリアガラスとバックドアウィンドウがスモークガラスに変更される。
さらに窓ガラスは全面UVカットガラス仕様となり、アンサーバック付きのキーレスエントリーが付く。
足元は12インチのフルホイールキャップ。
リアもデザイン上の変更点は特に無い。
廉価グレードのDグレードなどではリアガラスやバックドアウィンドウが非スモークタイプなため、
中身が後続車から丸見えだったが、Xスペシャルではこれがスモーク化され見えづらくなっている。
丸見えガラスは廉価グレードの象徴的な部分なので、この変更点はうれしい。
エンジンは3気筒の自然吸気エンジンのみ。
第3のエコカーであるミライースの前期型でも採用されている
新開発の(第1世代)KF型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンを採用。
最高出力は58ps(43kW)/7200rpm、最大トルクは6.6kg・m(65N・m)/4000rpm。
トランスミッションは4ATのみ。ベースとなるDグレードでは3ATだったが、
Xスペシャルでは4AT化(ただしロックアップ機構非搭載の非電子制御式)された。
駆動方式はFFまたは4WD。カタログ燃費は22.0km/l。
インパネ。
インテグレートCD・AM/FM付ステレオとマニュアルエアコンが標準装備となる。
スピードメーター。
シフトノブ。
このあたりはベースと同じで、特に変更点は無い。
フロントシートはセパレートタイプ。
エッセカスタム用のブラックシートが採用されている。
リアシート。
一体可倒式。
ラゲッジルーム。
リアシートを倒した状態。
エッセのXスペシャルはDグレードをベースとし、
Dグレードとほぼ変わらない価格設定ながらXグレード並の快適装備を与えたお買い得仕様である。
当時としてはプラス1万円の価格差でXスペシャルが購入できたため、かなりのお買い得仕様であった。